院長挨拶
稲沢厚生病院のホームページをご覧いただき、心より感謝申し上げます。
稲沢厚生病院は、戦後の混乱の中、昭和20年11月に愛知県農業会尾西診療所として開設されました。昭和23年8月に愛知県厚生連の発足に伴って同会に移管され、昭和26年に拡充され尾西病院となりました。昭和40年に現在地に移転したのち、幾多の変遷を経ながらも、地域密着型病院として発展してきました。平成14年4月に新病棟・診療棟が完成し、平成17年4月には当院の所在地である中島郡祖父江町は、稲沢市・平和町と合併し、稲沢市祖父江町となりました。平成26年11月に新管理棟の完成と同時に、稲沢市西部の地域医療を担う中核病院として地域の皆様に広く認知して頂くために、病院名を尾西病院から「稲沢厚生病院」と改称いたしました。平成27年7月の診療棟の改築により、当院の整備事業は完了し、この年地域の皆様の温かいご支援により創立70周年を迎えることができました。
日本は超高齢者社会を迎え、医療・介護への期待や果たすべき役割は益々大きくなってきています。高齢者が住み慣れた地域で自分らしい暮らしを続けるためには、急性期から回復期・慢性期に至る医療、介護、介護予防、住まい、さらには自立した日常生活支援のすべてが切れ目なく安心して受けられる地域づくりが必要です。そのために国は、地域の実情に合った包括的な支援・サービス提供体制(地域包括ケアシステム)の構築を推進しています。
当院は稲沢市西部地域の中核病院として、地域包括ケアシステムの中における役割を率先して果たしていきたいと考えています。これは当院の「良質で安全な医療・保健・福祉を提供し、安心できる地域づくりに貢献する」という理念と合致するものです。
西尾張医療圏の二次医療機関であり、災害拠点病院でもある当院は、救急医療や災害医療、急性期医療から地域包括ケア病棟を用いた回復期医療まで幅広く担います。また当院には、地域包括支援センター・介護保険事業所・訪問看護ステーションが併設されており、福祉・介護の活動も行っています。地域の医師会や近隣の医療機関、介護施設などとの連携を密にして、住民の皆様が地域の中で病気を治し、安心して療養し、自立して生活できる体制を支えるため、地域完結型医療に寄与していきます。
また一方で、当院は愛知県内で数少ない精神科病床を有する総合病院でもあります。
身体疾患を合併した精神科患者さんの受け入れを長年行っており、今後もその役割を継続していく所存です。
今後も地域の皆様に信頼され選んでいただける病院を目指し、職員一同力を合わせて努力してまいります。皆様の温かいご理解とご支援を心よりお願い申し上げます。