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KOSEI COLUMNコウセイコラム

何か新しいことを始めよう

日本は超高齢化社会になろうとしています。


年齢が高くなると問題になってくる重大な病気が認知症です。
認知症は誰でもなり得る病気ですが、その症状は様々です。

 

今回はその一つについてお話ししようと思います。


認知症になると環境の変化が症状の悪化につながります。


我々医師は入院という環境の変化を機に患者さんの認知症が悪化し、
不穏(※)や異常行動を起こしてしまうことを度々経験しております。

 

認知症の患者さんは環境の変化が精神の不安定につながること知っているのでしょうか?


変化のないいつもの日常を繰り返しする傾向があります。

旅行に行くよりも自宅にいることを望む。
美味しいご飯を食べに行くよりも自宅でいつもの食事をしたい。
新しいことにチャレンジするよりも過去の自慢話を好むようになる。

みなさんどうでしょうか。どこか心当たりはありませんか?


残念ながら私には心当たりがあります。


そこで提案です。


何か新しいことを始めませんか?


今までに見たことのない風景を見たいと思いませんか?
今までに経験していないことを始めてみませんか?
今まで食べていなかった美味しい食事をしたくないですか?
興味あることをもう一度勉強してみませんか?

 

このことが認知症予防になる根拠はありません。


しかし認知症になってしまうとできない経験を今なら経験することができます。
そしてその経験は人生において大きな意味を持つものだろうと思います。

 

日課の散歩に出かけよう。
今日はいつもは右に曲がる交差点を左に曲がってみることにする。
いつもとの風景とは違ったものに出会えるだろう。
すれ違う人もいつもとは違うだろう。

ちょっとワクワクしてきた。

 

 

※不穏・・・落ち着きがなく興奮した状態

 

 

第2診療部長兼泌尿器科部長兼臨床研修科部長

 畦元 将隆