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KOSEI COLUMNコウセイコラム

AI(人工知能)画像診断の技術的、社会的現状と将来について

 

G.E. Hintonは

 

 

「5年以内にAIが放射線科医より優位に立つ」

 

 

と述べ、日本でも私の所属する大学を含め2019年度の放射線科入局者数が前年より軒並み減少したようで、近々にAIが放射線科医に取って代わるのではないかという憶測があったようです。

 

 

現在、CT肺結節用AIなどが日本でも採用され、存在診断能は放射線科専門医に匹敵しますが、質的診断は医師が担っているようです。

 

 

それ以外の胸部でのリンパ節、心血管、骨、胸壁、肝胆膵脾腎(胸部CTでも範囲内)などは放射線科医の診断範疇ですが、肺結節用AIは肺結節しか特定できずマルチタスクではありません。

 

 

他に実用化されているのは、胸部単純写真肺結節や乳房撮影結節用AI程度です。

 

 

AIの学習には診断のついた画像データ集積が重要ですが、データにない事象、稀な事象の診断精度は低下し、AI診断の論理的根拠は説明不可能に近く、ブラックボックス性も問題です。

 

 

とはいえ、

 

 

C.Langlotzは

 

 

「AIが放射線科医の代わりにはならないが、AIを使用する放射線科医が使用しない放射線科医に取って代わるだろう」

 

 

と述べています。

 

 

AI診断ソフトは高価でもあり、当院では未導入ですが、放射線科医を始め医師として医療上いかにAIを利用するべきか向き合っていく必要がありそうです。

 

 

放射線科部長 三毛 壯夫