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KOSEI COLUMNコウセイコラム

新型コロナウイルス感染症とタバコの関係

 

タバコが健康に悪影響を及ぼすことはほとんどの人が知っていると思います。

 

タバコの煙には200種類以上の有害物質が含まれており、他にも50種類以上の発がん性物質が含まれています。

 

 

では、新型コロナウイルス感染症(以下新型コロナ)とタバコには関連があるのでしょうか。

 

 

新型コロナ感染や重症化リスクには大気汚染が関連しています。

微小粒子状物質、いわゆるPM2.5は大気汚染の度合いを測る指標の一つとなっており、加熱式タバコを含むタバコ煙にもPM2.5は含まれています。

研究によると喫煙者は、新型コロナの重症化や死亡のリスクが非喫煙者と比べて1.5-2倍に高まると報告されています。

 

理由としては、ニコチンがウイルスの侵入口であるACE2受容体を増やすためと考えられています。

また、タバコに含まれるPM2.5などの微小粒子が肺末梢まで到達することでウイルス感染が促進するのではないかという研究があり、喫煙者はより感染しやすくなるようです。

 

受動喫煙でも他人が喫煙した室内に漂うPM2.5や喫煙者の衣類についた微小粒子を吸い込むことにより同様の危険があります。

 

新型コロナやがんから自分や大切な人の身を守るために喫煙中の方は禁煙をしましょう。

 

 

当院でも禁煙外来(木曜日午後 予約制)を行っていますので是非利用してみてください。

 

呼吸器内科部長 三輪千尋