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KOSEI COLUMNコウセイコラム

ばね指について

手の指を曲げる屈筋腱は、腱鞘(けんしょう)というトンネルの中を通っています。この腱と腱鞘が使い過ぎなどにより炎症を生じ、腱鞘が狭くなったり、腱自体が肥厚してくることがあります。

その結果、指を曲げる際、屈筋腱が腱鞘を通る時にひっかかり、急にばねのように伸びることから、ばね指と呼ばれています。

 

初めは手のひらの指の付け根のしこりや痛みが生じ、その後、起床時などに指が伸びなくなったりすることがあります。 主に妊娠、出産後、更年期の女性に多く見られ、女性ホルモンとの関係があると考えられています。

 

治療の基本は安静で、その後痛み止めの内服薬や塗り薬を使用し様子をみます。効果がない場合は、腱鞘内にステロイド剤の注射を投与します。

 

上記の治療で症状が改善しない場合は手術が必要になります。 腱の通るトンネルである腱鞘を切開し、腱の走行をスムーズにする目的で行います。原因の腱鞘周囲に局所麻酔を行い、約1~2cm程度、皮膚を切開し行います。日帰りで手術は可能で、手術時間は約15分程度です。

 

指の痛みがばね指によるものか心配な方、詳しい治療について相談がある方は、一度整形外科のある病院を受診していただくことをお勧めします。

 

整形外科 医師